ピルは、妊娠を望まない女性にとっては安心して性交渉を行える避妊薬ですが、使用することをパートナーの男性に伝えるか、それとも秘密にするかどちらが良いのでしょう。

ピルの使用を男性に伝えるか、秘密にするかの調査データがあります。
そのデータによると、パートナーの男性に伝える女性は全体の53.0%、秘密にする女性は47.0%という結果が出ています。
やや男性に伝えると回答した女性が多いですが、ほぼ半分となっています。

男性に伝えると回答した女性の意見としては、以下のような意見が多く見受けられます。

2人の問題だから
「もし妊娠した場合、自分1人の問題ではなく2人の問題になるから」、「金銭的な理由で、今は妊娠することができないから」など。
2人の将来を左右することなので、お互いに理解しておきたいと考えている女性が多いです。
体調に関わるから
ピルには避妊効果の他に、月経周期への変化も起こります。
それに伴い、女性ホルモンのバランスが崩れて体調を崩すこともあります。
男性に使用することを秘密にしていると、女性の体調の変化に気付かなかったり、どうして体調を崩しているのかを理解してもらえない可能性があります。
女性の中には、パートナーにこの薬を使用していることを理解しておいてもらいたいと考えている方もいるのです。
男性に隠し事をしたくない
「2人に関わることだから秘密を作りたくない」、「きちんとした理由があって使用するのだから、それをパートナーにも共有してもらいたい」といった考えを持っている女性も多くいます。
愛している人に隠し事をしたくないと考えるのは当然のことですし、様々な理由があって使用するのだから、そのことも理解しておいてほしいという気持ちがあるのです。

一方、男性には秘密にしておきたいと考えている女性の意見としては以下が挙げられます。

男性が避妊しなくなる可能性があるから
「ピルを使っていれば妊娠しないから」と、男性がコンドームを使わなくなったり、避妊にルーズになるのが嫌だからという意見が多いです。
中には、妊娠しないことを良いことに自分勝手な行動をとられそうと感じている女性もいました。
ピルを飲んでいるからといって、避妊率が100%になるわけではないので油断は禁物です。
自分勝手な行動をするようならば、そのことも男性にきちんと伝えておく必要があります。
特別伝えるべきことではないから
女性の中には、特別伝える必要はないと考えている人も少なからずいます。
男性には理解できないことだと考えている女性もいました。
しかし、妊娠は2人の問題でもありますし、体調の変化についても男性に伝えておかないと、トラブルになる可能性もあります。
後々問題になるよりは、ピルの使用を伝えておく方が良いでしょう。
自分の体調が理由だから
避妊目的ではなく、自分の体調や病気が原因でピルを使用しているため、特に伝える必要が無いと考えている女性もいます。
自分の体調や病気の改善が目的ならば、特別男性に伝える必要が無いかもしれませんが、この薬を使用することで副作用を起こすようならば、念のため男性にも伝えておくと良いでしょう。

ピルで出血量が減る理由とは

ピルを使用することで、月経時の出血量が通常よりも減ってきます。では、なぜこの薬を使用すると、出血量が減るのでしょうか。
通常、月経が訪れると子宮内膜が厚みを増しますが、その子宮内膜の中にはプロスタグランジンと呼ばれる強力な活性物質が含まれています。
このプロスタグランジンにはいくつかの種類があり、それらは子宮の収縮や弛緩に働くもの、子宮頸管の成熟に働くものがあります。
そのうち、子宮の収縮に働くプロスタグランジンが過剰に分泌されることで、月経痛が起こります。

月経は、妊娠が起こらなかった場合に、使われなかった子宮内膜が剥がれ落ちることで出血量が増えます。
その剥がれ落ちた子宮内膜から分泌されるのがこのプロスタグランジンなのです。
ピルには女性ホルモンが含まれており、そのホルモンが子宮内膜の増殖を抑制するため、月経時の痛みを軽減するとともに、出血量を減らすことができるのです。
人によっては、出血がなくなることもあります。出血量が減るということは、月経時に起こりやすい貧血も予防することができます。

月経痛の程度や症状の現れ方は毎月違っていることが多いです。
例えば、先月の月経痛はとても辛かったけれど、今月はほとんどなかったということもよくあります。
これは、卵巣で起こる排卵が関係しており、毎月左右交互に排卵が起こりますが、その際の女性ホルモンの状態で月経時の出血量が変わってくるからです。
出血量が多いとプロスタグランジンの分泌も多くなるため、子宮内膜の収縮が強く起こり月経痛がひどくなりますが、出血量が少ないとプロスタグランジンも少ないため収縮が弱く、痛みも軽く済むわけです。

様々な効果やメリットがあるのがピルであり、正しく服用すれば、コンドームよりも高い確率で避妊することが可能であるほか、月経痛がひどい場合には出血量を減らして痛みを軽減させることも可能です。
そのため、女性にとっては常備しておきたい薬の一つでもあります。

しかし、この薬を薬局などで購入しようと思っても、薬局やドラッグストアなどには売っていません。
なぜ薬局に売っていないのかというと、日本では医師の処方のもとで購入する医療用医薬品であるからです。
海外では薬局で売っているところもありますが、日本ではまだピルの歴史は浅いため、医療用医薬品でしか認可されていないのです。
この薬を購入するためには、産婦人科または婦人科を受診することになりますが、全ての産婦人科・婦人科で処方できるわけではありません。
例えば、産科専門で行っているクリニックでは、この薬をあまり取り扱っていない場合もあります。

最近では、通販で購入することも可能となっているようですが、中には偽物も横行しており、それを使用しても避妊効果が得られない可能性があります。
実際、ピルを服用したのに妊娠したというケースもあり、それは薬が偽物だったからです。
また、身体に何らかの影響が起こす可能性もあるため、購入する際にはきちんと医師の診断を受けて処方してもらいましょう。